<Header>
<Author: 孟浩然>
<Title: 臨洞庭上張丞相>
<Format: 五言律詩>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文有假名>
<style2: 日本現代譯文附假名標注>
<TranslatedTitle: 洞庭に臨みて、張丞相に上る>
<BookPage: 41>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
八月湖水平，涵虛混太清。
氣蒸雲夢澤，波撼岳陽城。
欲濟無舟楫，端居恥聖明。
坐觀垂釣者，徒有羨魚情。
<End Poem>
<Translation>
陰暦（いんれき）、中秋（ちゅうしゅう）の八月（はちがつ）、洞庭湖（どうていこ）の水（みず）は見渡（みわた）す限（かぎ）り平（たい）らかで、大空（おおぞら）を水（みず）にひたし、水（みず）は空（そら）とひとつになって見（め）えている。遥（はる）かに雲夢（うんむ）の沢（たく）あたりには、水蒸気（すいじょうき）が立（た）ちこめて、湖水（こすい）の波（なみ）は、岳陽（がくよう）の町（まち）をゆり動（うご）かしているかと思（おも）われる。

湖水（こすい）を渡（わた）ろうとしても、今（いま）は舟（ふね）がない。何（なに）もしないで座（すわ）ってばかりいて、天子（てんし）の聖明（しょうめい）の徳（とく）に対（たい）し、恥（は）じ入（い）るばかりである。釣（つ）り糸（いと）を垂（た）れている人（ひと）を何（なに）とはなしにみて、ただ、空（むな）しい望（のぞ）みではあるが魚（さかな）が欲（ほし）しいと釣（つ）り人を羨（うらや）む気持（きも）ちすなわち、仕官（しかん）すべく行動（こうどう）したい気持（きも）ちがわいてくる。
<End Translation>